イチローが今期はもう試合に出られない?!
Form 石原 達哉
地元の駅前の喫茶店にて、、、
朝、テレビをつけると
「イチロー選手が今期試合にでない」との報道。
それを聞いてまず
とても残念に感じました。
そして
「マリナーズ何だよ!
イチローを飼い殺しにする気か!」
と怒りを感じました。
更に、
「イチロー選手はよく納得したな〜」
と思いました。
しかし、
色々な記事をよく見てみると
それが私の大きな誤解であることが
すぐに解りました。
イチロー選手が
マリナーズとの生涯契約と結び
球団会長の特別補佐官に就任する
というマリナーズの提案は
最高の提案であり、
イチロー選手の長年に亘る
野球に対する真摯な姿勢に対する
最高の評価であると。
2017年のオフシーズンは、
キャンプまで3週間を切って
まだ尚、契約が決まらない大物選手が
多数いた、
大リーグ史上
稀に見るオフシーズンでした。
現に、カブスで活躍した
上原浩治選手も、
メジャーでの契約がきまらず
今は巨人に復帰しています。
だからイチロー選手は
昨日の記者会見でこう言っていました。
「今年3月頭の時点で
またこのユニフォームを着られるとは
想像していませんでした」と。
「2012年の7月に
マリナーズからヤンキースに移籍して、
そのあとマイアミに移りましたが、
僕の家はずっとここシアトルにあって、
それ以来、
マリナーズは近くて遠い存在になっていました。
だからまた
このシアトルのユニフォームを着る機会を
頂けたことはとてもハッピーです。
2001年にここシアトルで
メジャーリーグに来ることが
決まった時に感じた喜びとは
全く違う感情を感じています。
2001年にマリナーズに来た時は、
正直、自分のことで精一杯でした。
だってここで成績を残さなければ
死活問題ですから、、
しかし、今は違います。
チームが私に期待することは何でもやる。
このチームには私がこれまで培って来たものを
全て伝えるという覚悟です」と。
2ヶ月前にそういう提案をもらったと、
イチロー選手の発言がありました。
もしかしたら
マリナーズへの復帰契約の時点で、
最初から
そういう話がでていたのかもしれません。
3月に球団からそういう提案をもらって、
決まってからのこの2ヶ月弱は、
僕の18年のメジャー人生の中で
最も幸せな時間で、
毎日がとてもハッピーでした。
セフコフィールドに向かう時間や帰り道、
ユニホームを着られていること、
仲間と一緒に練習ができていること、
全てに感謝を感じて居ました。
その幸せをずっとかみしめていました。
試合に出られなくなるという意味では
選手ではなくなるのだけれども、
僕は野球の研究者でいたい。
自分が今44歳で、
アスリートとして
この先どうなるのかをみてみたい。
ゲームに出てプレーはしていなくても
毎日鍛錬を重ねることで、
自分がどうなれるのかをみてみたい。
今期は、選手登録がないので
試合には出られないけれども、
この後も本拠地そして遠征地に
選手と一緒に帯同して練習をするそうです。
試合に出なくて良いので、
グランドにいて選手や関係者と
話をしてくれたらよいという
球団の提案は、
イチローがそこにいるだけで
球団にとって大きな価値がある
ということ。
そのように評価されている
イチロー選手って
本当にスゴくないですか?
今期は、試合にはでれないけれど、
「まだ終わりではない」と、
最低50歳までは
現役を宣言しているイチロー選手が、
来季に選手として復帰することを目標に
コツコツとストイックに
練習を積み重ねていく。
そんな44歳のイチロー選手を見て、
周りの選手がどれだけ刺激を受けるのか?
その影響力は計り知れないと思います。
「来季にまだ選手としての可能性を
残しての生涯契約」という
マリナーズの今回の提案は、
両者にとってこれ以上ない
ベストな提案だったと
思うわけです。
「誰にでもできる簡単なことを
誰もが真似ができないくらい
積み重ねたら僕になった」
とイチロー選手は
過去に言っています。
良い習慣を身につけなさい。
良い習慣があなたを
良い未来に連れていってくれるでしょう。
悪い習慣の奴隷になったら
悪い未来にしかいけません。
と、教わりました。
私は
どんな悪しき習慣を止め、
どんな良い習慣を新しく作る必要があるのか、
この後、きちんと考えたいと思います。