人はナマケモノ!?

From 石原 達哉
品川のオフィスより

 

 

私ごとで、
あまり良いニュースではないので、
黙っておりましたが、、

 

2月に実家の母親が
風邪をこじらせ
肺炎になりました。

 

2ヶ月の入院を経て、
無事に退院となり、
今は実家に戻ってきております。

 

そんなことがあるまでは肺炎が
怖いものだと知りませんでした。

 

ガンや脳溢血、心筋梗塞に並び
60歳以上の死因の4番目に
ランクされているのです。

 

入院の知らせを聞き、
慌てて病院に行くと
ドクターに言われました。

 

「このまま肺の機能が回復しなければ、
 最悪の事態もあり得ますと、、、」

 

本当に無事に退院ができて
よかったです。

 

なのですが、、、

 

 

 

最初の1ヶ月間は、
酸素マスクを掛け
ほぼ横の状態でした。

 

それまでの母親は
普通に元気でした。

 

自らも車を運転するし

月に1回程度は
父親と一緒に、
バス旅行に出かけてました。

 

そんな彼女が
今はトボトボ歩くのが
やっとの状態です。

 

使わない筋肉は

落ちてしまうのです。

 

 

 

肺炎が治った後の、
約1ヶ月間は

リハビリ病棟に移り、
トレーニングをして、
やっとそこまで回復できたのです。

 

本当に怖いです。

 

人の使わない筋肉は
あっという間に落ちるものです。

 

これは全てに通じるかもしれません。
使わないものは錆びるのです。

 

私自身も学生時代に
アメフトで膝の靭帯を伸ばしました。

6週間後、ギブスを外した足が、
本当に細くなっていました。

その経験を思い出しました。

 

 

退院が決まってからは

いろいろバタバタしました。

 

 

実家はバリアフリーには
なっていませんでしたので、

 

段差をなくしたり、
手すりをつけたり、
重いドアを取り替えたり、、、

 

いろいろ準備を整えて、

今は
80歳を超えた父親と2人で
生活をしています。

 

そして、
ケアマネージャーさんの
ケアプランに従って、
週2回
デイケアセンターに
通っています。

 

そのはずでした。

しかし、、、、

 

 

 

先日、
施設の方から連絡が来ました。

 

「お母様が、ここ5回連続で
 お休みされています。」
とのこと。

 

困ったものです。

腰が痛いのは本当のようです。

 

しかし、、

家にいても、絶対に良くはなりません。

 

週に2回程度は、
作業療法士さんの指導の下、
きちんといろいろな訓練することは必要です。

 

でないと、どんどん動けなくなり
本当に寝たきりになってしまいます。

 

直ぐに電話をして母親と話をしました。

「また父さんと旅行に行けるようになりたいよね、、
 私はまた母さんと映画を観に行きたいんだけど、、、

 だから、週に2回くらいは頑張って行こうね。」
と、、、

 

そしてデイケアに通う日の

前日の晩にも電話を入れました。

「母さん、腰の具合はどう??
 明日は行けそう??」
と。

 

すると
「腰は相変わらず痛いけど、
 頑張って明日は行くようにするよ」
との返答でした。

 

 

ところが翌朝、念のためと電話をすると
「今日も腰が痛いから休む」
と言います。

 

「本当に腰が痛ければ、運動しなくてもいいから、、、
 施設の人にそう言って、他のことをやったら良い。

 施設の人はプロなのだから、ちゃんと見てもらおうよ。

 痛いからと家にいても何も良くならないでしょ。
 動かなければ、どんどん動けなくなっちゃうよ。」

 

そして何とか承諾を得て

行ってもらいました。

 

夜に
「行ってどうだった?」
と電話を入れると

「休まずに全部運動したよ。

 やっている時は腰は痛くなかった。

 でも疲れた。」

とのこと。

 

「頑張ったね。
 疲れたということは筋肉を使ったということ。
 筋肉は使わないとどんどん落ちちゃうからね。
 良く頑張ったね。」

と母を褒めました。

 

夜行くと言っていても朝になると行かないと言う。

そのことにかなりの衝撃を受けましたが、
それによって私は腹を括りました。

 

避けるべきは

寝たきりになってしまうこと。

 

週に2回のデイケアは必ず行かせる

と、、、

 

そして

デイケアに行く前日の夜と当日の朝。
更にその日の夜は必ず電話をすると

決めました。

それを母親に伝えました。

「大変だからいいよ。」
 と言いながら、
「悪いね。ありがとうね。」
 と言う母の声は
 少し嬉しそうに聞こえました。

 

 

人は皆もともとは怠け者だと思うのです。

 

やると言っていたのにをやらない。

 

貴社の皆さんも

そういうことは少なからず起きているでしょう。

 

給料を払っている彼らに
そこまでやる?という
疑問もあるかもしれません。

 

しかし、

 

少なくとも彼らには、

”見ていてくれている”、
”気にかけてくれている”

は伝わります。

 

「今日あれやるんだろ?」

「やってみてどうだった?」

 

そんな一声が、
メンバーが”やるべきことをきちとやる”の
フックになるかもしれません。

 

行動がなければ結果は得られません。

私たちは彼らの行動を引き出す必要があるのです。

 

絶対やってほしいアクション、
動いてほしいメンバーには、

時にはそんな一声が
有効かもしれません。

 

 

今日のお話が少しでも参考になれば嬉しいです。