No.2の存在について、、、
From 石原 達哉
自宅の書斎より
長谷部選手が代表引退を発表したそうです。
「日本代表としてはやりきった。宝物の時間だった。
12年、13年 お世話になった関係者やサポーターの
皆さんにお礼が伝えたい。
これからの若い世代に対しては大きな可能性を
感じているし、期待をしている。
自分も日本のサッカー界には
大変お世話になったので、
なんらかの形で
その恩を返していきたいと思っている」
とても爽かな笑顔でした。
私は彼に
「本当にお疲れ様でした」と伝えたいです。
彼は
『日本のサッカーを強くしたい。』
と思ってやっていたとのこと。
ドイツでプレーをするようになり、
自分のプレーで一つで
「やっぱり日本のサッカーはダメだ」
にも
「日本もやるじゃないか」
にもなる。
そういう経験の中で、
ドイツ人に日本のサッカーを認めさせてやる
という思いを強くしたそうです。
そして、、
彼がなぜサッカーをやっているのか?と言えば、
サッカーが好きなことはもちろんのこと、
日本のサッカーを強くしていくことに
使命感を感じているとのこと。
今サッカーを仕事にしていて、
24時間のすべての判断軸はサッカーになっている。
サッカーは仕事。愉しい仕事です。
自分が愉しむことで、
見ている人も愉しんでくれる。
その笑顔の連鎖を生み出したい。
自分が頑張って
日本のサッカーが強くなれば、
日本を応援する人が喜んでくれる。
ひいては日本が元気になる。
だからサッカーをやっている。
そんなことが
彼の本の中に書かれていました。
すべて彼が2011年に出した
『心を整える』(幻冬社)の中の引用です。
今更ながら彼の本を読んでみました。
彼は切れ長の目で
シュッとしたいい男だと思いますが、
彼のあの端正な顔立ちは
もしかしたら彼の心の内面から
作られているのかもしれない、、、
そんなことを感じました。
彼にとって「心」とは
車の「エンジン」であり
ピアノの「弦」であり
テニスラケットの「ガット」
のようなものだそう。
だから、定期的に調整や
メンテナンスをする必要がある。
それをして初めて
どんな試合でも
一定以上のパフォーマンスが出せるし、
自分を見失わずに済む。
彼はそう言っています。
だから毎日、
30分の時間をとって
心を鎮めることを続けているとのこと。
これは、京セラの稲盛さんの本にあった
「一日1回、深呼吸をして必ず心を鎮める時間を作りなさい」
という一節を読んで始めたそうです。
ネットによれば解任された
ハリルホジッチ監督は
何人かのベテラン選手との
確執があったとのこと、、
そんな
ハリルホジッチ監督にとっても
長谷部キャプテンは
とても頼りになる存在で
彼にはいろいろ相談をしていたとか、、
現に、長谷部選手自身も、
あの監督解任に関しては、
キャプテンの自分にも
何かやれることがあったのではないかと
責任を感じていると言ったそうです。
彼の本の中には
「偏見を持たずまず好きになってみる」
「注意は後腐れなく」
「目には見えない土台が肝心」
「集団のバランスや空気を整える」
「グループの中の潤滑油になる」
「組織の穴を埋める」
「監督の言葉にしない意図・行間を読む」
「勇気を持って進言すべき時もある」
「指揮官の立場を想像する」
などなど、、
彼が勝利をたぐりよせるために
大事にしている56の習慣について
いろいろと書かれています。
彼が何故キャプテンに選ばれるのか?
その理由と正当性がとてもよくわかります。
彼が監督やチームメンバーから
いかに信頼されていたか、
それはポーランド戦の
議論を引き起こした
あのパス回し作戦の時に、
とてもよくわかりました。
彼の交代によって、
監督の意図がピッチ上の全員に伝わり、
観衆の大ブーイングの中、
10分間もパス回しをやり続けました。
彼のようなNo.2がいてくれたら
社長はどんなに楽でしょう、、、
そして
組織はどんなに良くなるでしょう、、
彼は本の最後に書いています。
「相手の力うんぬんではなく
仲間の力を信じられる。
可能性を感じられる。」
「こいつらとだったら何か起こせる!」
と。
そんな組織が作れたら
最高だと思いませんか、、
最初の一歩は何から始めますか?